happy wedding 「・・・・・・」 緊張しているせいか、さっきから一言も発せず鏡の前では、少しフクザツな気持ちで自分の姿を確認した。 純白のウェディングドレスに身を包み、耳には直前に恋人から祝にと貰ったイヤリングを付け、胸の方には真珠のネックレス。 頭に手をやるとそこにはティアラが陣取っている。無論、ベール付きである。 何処からどう見てもその格好は花嫁衣裳なのだ!! 「そっかぁ・・・私、結婚するんだ・・・」 自分でも妙な納得をしていると内心苦笑した。 「、準備はいいか?」 恋人兼上司・・・もとい、夫となる人物が自分の方へやってきた。 彼は少々窮屈そうに白のタキシードを着込んでいる。 「とても似合ってるよ、イングラムvv」 微笑んで相手の名前を口にすると、 「お前もな」 照れている所為か、顔が少し赤くして返事をしてくれた。 普段は見られないその様子にクスクスと思わず忍び笑いしてしまい 「・・・どこがそんなに可笑しい?」 今度はムスっとなって怒っている。 「だって、貴方のそんな姿を見られるなんて・・・それにっ、可笑しいんじゃなくて嬉しいから笑ってるんだよ」 だってこんな姿を見られるのは私だけだもの。 理由を話しても笑いながら言ってるものだから説得力は皆無。 「これ以上笑ってみろ。その口を塞ぐぞ」 そう言って距離を縮められてそれに気付いた時は既に腰に相手の片手が回っていて、もう片方の手はきっちりと自分の顎にかけられてた。 「ちっ、ちょっと待って!!まだ式には早いっ・・・」 抵抗の声もなんのその。の声を無視して予告どおり口を塞ぐイングラム。 しばらくそうしてると「んっ、んーーーっ」と相手からギブアップとばかりに少しの力で叩かれた。 名残惜しげに自分と相手の距離を離すと、は酸素不足で相手の身体にもたれながら、 「私まだなんにもやってないのにぃ・・・」 瞳を潤ませ、紅潮した頬をそうさせた本人に向けた。 もっとも、そんな自分の行動が相手を更にその気にさせているということを、付き合い始めてから今日までまだ気付いてないので、 「だから、そういうことをするお前が悪い」 と言われても 「そういうことってどういうことっ!?」 ついつい食い下がってしまう。 そうやって二人して子供みたいに(痴話)喧嘩してると、 どかーーーん 「え?」 目の前で建物が破壊されていた。 しかも二人がいるギリギリの位置で。 瞬間、イングラムが腕を腰から背中と頭部に移動させた事もあったのでは傷一つ負うことはなかったが、庇った本人もかすり傷一つ負ってないことが奇跡といえばそうだったりする。 「一体・・・なんなの・・・?」 腕の中で呆然となるは何が起こったのか全くもって理解できなかったがイングラムは少し考えて爆破した犯人に心当たりがあったようだ。 「・・・、少しの間我慢してろ」 「我慢って・・・えぇっ!?」 相手の返事も聞かず、言った瞬間すぐに花嫁を姫抱きしてダッシュでその場を去る新郎。 「なっ、なんなのっ!?どうしたの??イングラム??」 「時期にわかる。それまでの間口を閉じていろ!」 舌を噛むかもしれないから、と付け加えられ手をそこにあてた。 *** 「えーっと・・・何がどーなってるんだろ???」 抱きかかえられて連れられたのはアストラナガンのコックピットで、そのままの姿勢(抱きかかえ、もしくはイングラムの膝の上)にあるはもはや何が何だか理解不能の状態にあった。 あれから有無を言わさず彼の愛機に乗せられて、狭いその中を寄り添うかのようにいる。 それからモニターを見ろとイングラムに言われてそれに映し出された映像に呆然となった。 「あれってグランゾンだよね???」 「・・・いい度胸だな。シュウっ!!」 少々パニック状態となってるには構わず、通信で怒りをあらわにするイングラム。 「結婚祝にと縮退砲を放ったんですが・・・お気に召しませんでしたか?」 白々しく返事をするDCの科学者であった。そして付け加えるように、 「ウェディングドレスがとても似合ってますよ、」 と賛辞の言葉を送るあたりちゃっかりしているようにも伺える。 「あっ・・・ありがとうございます」 とりあえず褒められたので律儀にもそう返したがその瞬間、背筋・・・というより全身に夫となる人の怒りのオーラを感じて身体をビクンとさせた。 「ところでなんの用だ?つまらない事ならばすぐに虚無に還すぞ」 「貴方の結婚を妨害しに来たんですよ」 折角の結婚式を妨害され逆ギレしているため、気力130、いつでもインフィニティ・シリンダーが撃てる状態のイングラムに、数やエネルギーが限られてるとはいえ縮退砲やブラックホールクラスターはてまたグラビトンカノンまで撃てるシュウ・・・。 『なんでせっかくの結婚式がこーなるのぉ(泣)』 もはや地球滅亡までカウントダウンが入っているのではないだろうか。 は心の中で戦々恐々としてた。 「誰でもいーからこの状況をなんとかしてよぅ」 「なら私が・・・」 「貴様は黙ってもらおう!!」 これだけ男冥利につきたら女としては幸せだがいかんせん状況が悪過ぎる。 「インフィニティ=シリンダー射出っ」 「縮退砲、発射!!」 自分たちの必殺武器を惜しみなく使う二人。 「お願いだからやめてーーーっ」 二つの衝撃波がぶつかったのと同時にとうとう心の中に詰まっていたモノを叫んでしまった。 「の言うとおりだぜ。今すぐ交戦を中止しやがれっ!!」 「・・・またあなたですか、マサキ」 モニターにサイバスターが映し出され魔装機神操者から通信が入った。 「お前も邪魔しに来たのか?マサキ=アンドー・・・」 「気持ちはわかるがそんなんじゃねぇよ。テメェらを止めに来たんだ。、大丈夫か?」 心配そうに自分を気遣うマサキに、 「なんとかね」 苦笑して片手を振った。 「大体な、結婚するって事は相手を大事にするって事だろ?なのになんで相手が怖がるようなことすんだよっ?それでが幸せだと思ってんのか!?イングラムっ」 モニター越しに自分より年下の男に叱責されて苦い顔をする。 「それにシュウっ。テメェもの事が好きだっていうんなら本人の気持ちも考えてみろっ!!」 一息ついて二人を見据える。 「まさかこの私があなたに説教されるとはね。まぁいいでしょう。、不安がらせて申し訳ありませんでした。その姿に免じて今日はこれで引き上げましょう」 突然のシュウの宣言に暫くの間「へっ??」となる2人に険しい顔をする1人。 「・・・なんですかその顔は」 「いや・・・お前にしてはやけにあっさりしてるなと・・・」 「どういうつもりだ?シュウ・・・」 当然のことながら疑心暗鬼に囚われるマサキとイングラム。 「結果がどうあれ私はただの顔が見たかっただけですよ。イングラム、を不幸にしたらそれ相応の報いは受けてもらいますよ」 「俺がそういう事をする男だと?」 「だといいのですがね。、イングラムに飽きたら迷わず私のもとへ来てください。喜んで歓迎しますから」 「は、はぁ・・・」 それだけいうとシュウはグランゾンと共にどこかへ消え失せてしまい、 「じゃ、オレも失礼させてもらうぜ。機会があったらまた逢おうな!!」 マサキも風の如くそこから去っていった。 「えっと・・・とにかく無事でよかったね」 「そうだな」 それだけ言うといきなり二人っきりにさせられてしまい、双方暫くは黙ったままであった。 「そういえば・・・誓いの言葉がまだだったな」 イングラムが思い出したように言い、続いて 「私、イングラム=プリスケンはを生涯の伴侶とし、健やかなるときも病めるときもその傍らに寄り添うことを誓います。」 言い終わると同時に左手を持ち上げられ甲に口付けられて、 「、好きだ。愛してる」 耳にそう囁かれ、不意にシートが倒されたときにはもう相手の為すがままだった。 オマケ 「・・・動けるか?」 「むりだって・・・(泣)」 「すまん。手加減するのを忘れていた」 「一週間禁止ね」 「・・・・・・・・・・・・・・・(困)」 「嘘だってば。だからそんなに落ち込まないでって。私だってイングラムのこと愛しているんだから(///)」 「では・・・」 「でも三日はダメかも・・・。最初からこんなだと私のほうが持たないもん」 『俺だって持たんぞ・・・』 後書き 思えば彩斗さんの夢日記を読んで「これがGRとGR2じゃなくてグランゾンだったら面白かろうに」という私情のもとで書いたドリームといっても過言ではないですね(滅) ・・・・・・だってシュウだったら嫌がらせで本当に式場爆破すると思ったんだもん!! 最初はグランゾンとサイバスターが戦闘しててそのとばっちりで式場壊滅の予定でしたがそれだとマジで花嫁の身が持たんのでこんな風にしました。 こんなんでよろしければ受け取って下さいましm(__)m 疾風瀬奈拝 お礼状 最初“ネタください”と言われたときは気軽に“どうぞvv”と言ってしまった割に、言ってから何かとんでもないことをしでかしたような気がしていたのですが・・・。 今現在は“できればこっちのバージョンを夢で見たかった・・・”なんて思ってます(ヲイ) ここのマサキは登場キャラ中唯一常識人ですね(笑) というか博士と少佐を常識人と言っていいものか・・・(爆) 瀬菜さま、私のツボを的確についたSSありがとうございましたvv |